海外でしか体験出来なかった事

ずいぶん前だが、ニューヨークに友人を訪ねて行った事が有る。

まぁ、その友人と言うのがかなり厳つい黒人の方でドレッドヘアーの上2メーターで100キロとか

プロレスラー顔負けのマッチョマンだ。

そんな友人の家に帰宅しようと彼の80年式のかなりくたびれたビートルを運転して

ブルックリンの街を走っていた(何故か運転手は自分だった)。

二人でバカ話をしながら運転していて、ふとバックミラーを見ると

パトカーが後ろについている。

かなり近い距離だったので友人に

『オイ、パトカーが後ろについてるぞ』と言った所、友人は

『気にするな、ただのパトロールだろう。結構この地区パトロールしてるからいつもの事だ。』と言う。

そうかと、一旦納得したけど、5分くらい運転してもぴったり後ろについてる。。。

やっぱこれおかしくないか?

と、言おうとした瞬間

パトランプが赤に青に点滅し始めた。

おいおい参ったなと思いながら、車を端に寄せる。

後ろのパトカーから警官二人が出てくる。

お、来た来たとか

ぼーっと見ていたら、

おおっ!!!

なんと拳銃抜いてるではないかい!!!

隣の友人もそれを把握していたらしく

窓を開けて両手突き出してゆっくり出ろ。と友人の指示。

何も危ない物を持っていない事をアピールしろと言う

全く持ってナンテコッタ。。。

ハンドル式の窓をおろし両手を出し友人が何も持ってないぞ

みたいな事をいいながら

ゆっくり車外に出たら、警官の第一声

ファッキンフリーズ!!!

おいおい、まるで犯人扱い。てか何もしてないし。

車の屋根に手をつき身体検査されてる間ずっと拳銃付きつられ

足が完全に子鹿のようにガクガク震えていた。

ホント、自分の意志とは関係なく足が震えるとは

全く持って初めての経験だ。

一通り車内を検査し終わったら

チャイニーズマフィアと黒人ギャングが何か取引しているように見えたらしい。。。

まず、俺はチャイニーズでもマフィアでもないわい。

第2にマフィアがこんなボロい車に乗っているかい。

さらに、こんな如何にもって所で取引をするかいっ!!!

とか文句は言いたかったが、こじれそうなのでヤメタ。。。

警官達は何事も無かったかのように走り去り

友人と俺が取り残された。

イッタイナンダッタダ?

後々考えるこんな体験日本では出来ないわなと勝手に一人で納得していた。